ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2012(サクレ・リュス)二日目、東京国際フォーラム
本日のプログラムは、プロコフィエフ交響曲第一番と前夜祭でも聞いたショスタコーヴィチピアノ協奏曲第一番である。
プロコフィエフの交響曲は、全体として伝統的な作風で、いつもバレエ音楽で耳にしている「プロコフィエフらしさ」をあまり感じとることができなかった。かろうじて中間楽章では、らしさのある独特のメロディーラインが見受けられた。
ショスタコーヴィチのピアノ協奏曲は、前夜祭に引き続きピアノ:小曽根真さん、管弦楽:パリ室内管弦楽団の演奏によるもの。今回はじっくり聞けたが、プロコフィエフの交響曲と同じように、ショスタコーヴィチらしい低く重い曲調は、中間楽章でしか聞き取ることができなかった。
指揮者のスヴェンセンは、指揮者というよりなんとなくテルミン奏者のような独特の身振りがユーモラスだった。
小曽根さんはスピーディな楽曲は得意としているようだが、足でリズムをとるところ、演奏中になんとも言えない表情をみせるところが特徴的に見えた。
今回は「サクレ・リュス」ということでロシアをテーマとする音楽祭だったが、ふだんは接することのない楽曲で、これはこれで面白く聞くことができたように思う。
■当日の構成
小曽根真 (ピアノ)
ジャン=ミシェル・リクブール (トランペット)
パリ室内管弦楽団
ジョセフ・スヴェンセン (指揮)
■セルゲイ・プロコフィエフ、1891年4月23日 - 1953年3月5日
■ドミートリイ・ショスタコーヴィチ、 1906年9月25日 - 1975年8月9日