2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

シュツットガルトバレエ団『眠れる森の美女』東京文化会館

まったくのところ鳥肌の立つような公演だった。海外の有力バレエ団の実力を見た思いである。公演終了後も拍手が鳴りやまず、何度もカーテンコールが繰り返され、観客も前列の方はスタンディング・オベーションであった。 この公演は、バレエ団の新たな時代を…

ワレリー・ゲルギエフ『白鳥の湖』マリインスキー劇場管弦楽団

『白鳥の湖』については、ロンドン交響楽団の典雅な演奏によるCDをきいているところだが、いつも行く秋葉原の石丸電気クラシック&ジャズ館で聞いたこのCDの演奏の重厚さに惹かれて購入した。とりわけ弦の低音が身体を震わせるような勢いで響いてくる。…

バレエ『アラジン』新国立劇場

今日は、舞踊部門の次期芸術監督となることが予定されているデヴィッド・ビントレーにより創作された『アラジン』を観に行った。三幕からなり、中国・モロッコを舞台として展開される。アラジンという青年が、街中でとらえられたところをマグリブ人に助けら…

歌舞伎『盟(かみかけて)三五大切』歌舞伎座

鶴屋南北の作品で、赤穂浪士の吉良討ち入りを伏線として展開する狂言。浪人の薩摩源五兵衛(仁左衛門)は、芸者の小万(時蔵)に入れ込んでいるが、小万には笹野屋三五郎(菊五郎)という夫がいる。源五兵衛の用立ててもらった百両をこの三五郎が、ごろつき…

スヴェトラーナ・ザハロワ「オデットにはダンサーの人間性と人生がそのまま現れる」(『日本芸術文化振興会ニュース』平成20年6月号)

■内容 ・新国立劇場に初めて出演したときは、劇場全体が明るく、アーティストが仕事をしやすい環境が整っていること、バレエ床が舞台に敷いてあったこと、舞台機構の充実度、劇場と客席が近くて見やすいことなどが印象的でした。 ・(牧芸術監督は)私のこと…

平幹二郎、麻美れい他『山の巨人たち』新国立劇場

新国立劇場で演劇を観たのは初めてである。 平幹二朗、麻美れい主演のこの作品だが、イタリアのノーベル賞作家ルイジ・ビランデルロ(1867~1936)によるもので、遺作であり未完成の作品でもある。 正直なところ、難解でストーリーがよく分からない。山間に…