2011-12-01から1ヶ月間の記事一覧

自分の立ち位置

現実の社会では、その地位に関係なく人は不自由であることが多い。ある意味では地位が高ければそれなりの権限があるわけだから自由と言えるのかも知れないが、一方では、組織の可視的な、また不可視のルールに縛られるのがそうした人々でもある。 他方、とく…

バレエ『くるみ割り人形』新国立劇場バレエ団

『くるみ割り人形』は、大人も娯しめるバレエになるか、それとも子ども向けのバレエにとどまるのか、これが舞台の成否を決めるポイントである。 この演目は、一幕はほぼ演劇に近く、二幕は伝統的なディベルティスマンが続く形式だから、親しみのある音楽であ…

ブログと人生の交差

例えば、自分が映画やコンサート、あるいはレストランなどに行き、その感想をブログに記録する。そんなことをする人は世に多くいるので、必ずといっていいほど同じ映画なりコンサートに立ち会った人、同じレストランで食事した人もブログを残している。(検…

ミュージカル『オペラ座の怪人』ロンドン・ロイヤル・アルバート・ホール

ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで25周年記念公演として上演されたこの作品が映画化された。正直なところこれまでミュージカルとは無縁だったけれど、一週間だけ地元の映画館で上映されるという貴重な情報を同僚から得て雨の寒い土曜日に訪れた。 作…

論理的な思考と社会把握

論理は立論内容の根拠付けを行うものであるが、これは別の側面から見ると、あるものと別のものの関係性を立証することでもある。 こうした作業は、社会において生じる事柄の因果関係を突き止める行為にも似ている。 物事は言葉の世界で起きているわけではな…

バレエ『海賊』ABT、パフォーミング・アーツ・センター(カリフォルニア州オレンジカウンティ)

『海賊』は、日本ではバレエの演目としてそれほど多く上演されてはいないと思う。クラシカルな作品ではあるが、今回この上演を見てその理由が分かるような気がした。 印象として、舞踊部分の見どころは多くあるが、音楽部分がどうも薄いように感じられる。バ…