2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧

映画『セブン・イヤーズ・イン・チベット』監督:ジャン・ジャック・アノー、原作:ハインリッヒ・ハラー、1997年

ハインリッヒ・ハラー(ブラッド・ピット)は、オーストリアの登山家で、アイガー北壁を初登頂(1938年)するなど輝かしい実績を持っている。1939年、彼は未だに人を寄せ付けないヒマラヤの高峰ナンガ・パルバットの登頂をドイツ=オーストリア連邦の国家的ミ…

バレエ『白鳥の湖』ボリショイバレエ団(ワールドクラシック@シネマ2011)

新装されたボリショイ劇場で行われた公演をライブ録画したもので、振り付けはグリゴローヴィチ2001年版、オデット/オディールはマリア・アレクサンドロワ、ジークフリート王子はルスラン・スクヴァルツォフが演じた。 演出も踊りも前回見たロイヤルバレエ団…

オペラ『カルメン』スカラ座(ワールドクラシック@シネマ2011)

スカラ座の2009年シーズン初日に行われた公演で、ドン・ホセをヨナス・カウフマン、カルメンを新人のアニタ・ラチヴェリシヴィリが演じた。なお、開幕に先立って会場起立してイタリア国歌演奏が行われた。観客はこの日のためにドレスアップして訪れ、華やか…

バレエ『白鳥の湖』英国ロイヤルバレエ(シアタスカルチャー)

プティパ=イワノフ版の原振り付けをアシュトン、ビントレーが再振り付けした英国ロイヤルバレエ団オリジナル『白鳥の湖』をライブ中継で上映する催しだった(ワーナー・マイカル・シネマズ)。正確にいうと前日コヴェント・ガーデンで行われた公演を録画上映…

『メトロポリタン美術館展』東京都美術館

東京都美術館では前回の『マウリッツハイス美術館展』に続く美術展となり、ニューヨークの同美術館から133点もの美術品を借り受けて展示された。メトロポリタン美術館では、古代から現代まで世界各地の美術品を所蔵しているが、今回の展示ではアメリカに在住…

映画『ブラック・スワン』監督:ダーレン・アロノフスキー、2010年

ニューヨークのバレエ団に所属するニナ(ナタリー・ポートマン)は、『白鳥の湖』で小さな四羽の白鳥(パ・ド・カトル)などを務める中堅のダンサーだったが、いつか主役を踊りたいと望んでいる。そうした中で、バレエ団では中心的な存在のベテランダンサー…

映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』監督:フィリダ・ロイド、脚本:アビ・モーガン、2012年

英国の保守党党首であり第71代の首相、マーガレット・サッチャーの生い立ちから首相としての活躍、そして退陣して普通の生活に戻るまでを描いている。 サッチャーというと、フォークランド紛争や公的セクターの合理化、労働組合対策などで辣腕をふるった姿が…

映画『ダージリン急行』監督・脚本:ウェス・アンダーソン、2007年

人生を再出発するためインドへ「心の旅」に出る三兄弟のドタバタをコミカルに描いた映画。いかにも向こう風のコメディで、内容としては大変薄っぺらだけれど、食堂車など列車内の風景はインドらしさとイギリス風が同居していて、それなりに面白く見ることが…

映画『猿の惑星』監督:フランクリン・J・シャフナー、原作:ピエール・ブール、1968年

地球から宇宙ロケットで320光年をかけてオリオン座近辺の惑星にたどり着いた3人の宇宙飛行士だったが、その惑星では「猿に人間が支配される」という地球とはまったくかけ離れた世界となっていた。猿たちは言葉を話し、衣服を着、武器を操り、あたかも人類の…

映画『スーパーエイト』監督・脚本:J.J.エイブラムス、2011年

アメリカの地方都市で暮らしていた少年ジョー(ジョエル・コートニー)は、愛していた母親を、その勤めていた工場の事故で亡くしてしまう。傷心が癒えない状態だったが、ある夜、学校の仲間と自主製作の映画のロケを行うなかで貨物列車転覆の大事故に遭遇し…

歌舞伎『新富座こども歌舞伎』泰明小学校

すでに数年続いている秋の行事で、銀座6丁目の泰明小学校の歴史ある校舎を背景に、中央区の小学生たちが、『口上』を行い、『寿式三番叟』そして『白浪五人男』の各演目を披露した。 毎週の練習の成果が実り、また協力してくれる父兄等の力もあってとてもい…

『柳亭市馬独演会』市川市文化会館

市川市文化会館の小ホールで行われた柳亭市馬さんの独演会(前座、色物(太神楽)あり)。金曜日の夜であったがベテラン世代のお客さんでほぼ満席だった。 ロビーでは、歌の上手な市馬さん、春日八郎の歌謡曲CDを出しているようで、この販売もされていた。 …

映画『ALWAYS 三丁目の夕日’64』監督:山崎貴、原作:西岸良平、2012年

昭和39年、オリンピック開催を間近に迎えた東京。東京タワーにほど近い夕日町三丁目に暮らす人々を題材としている。今回は第三作で、売れない小説家の茶川龍之介の夫婦(吉岡秀隆・小雪)と、お隣の小さな自動車修理工場の経営者鈴木則文の夫婦(堤真一・薬…

映画『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』監督:ガイ・リッチー、原作:コナン・ドイル、2011年

時は1891年、ヨーロッパではフランスとドイツとの対立が先鋭化しており、いつ戦争が起きても不思議ではない状況にあった。こうした状況下で各地で過激派による爆弾テロ事件が相次いでいた。 シャーロック・ホームズ(ロバート・ダウニー・Jr)は、密かに両国…

映画『プラダを着た悪魔』監督:デヴィット・フランケル、2006年

アンディ(アン・ハサウェイ)は、大学を卒業してジャーナリズムへの就職を希望しているが、当面の家賃を工面するためにファッション誌『ランウェイ』の編集長第二アシスタントとしての面接を受け、採用される。しかしアシスタントとしての仕事は殺人的で、…

シネマ歌舞伎『籠釣瓶花街酔醒』歌舞伎座、平成22(2010)年2月

佐野次郎左衛門に中村勘三郎、八ツ橋に坂東玉三郎、そして繁山栄之丞に片岡仁左衛門という配役で平成22年2月歌舞伎座さよなら公演を収録したもの。 この狂言のいいところは、まず冒頭から花魁道中が連続で登場し、舞台上の色合いといい響く音といい華やかさ…

映画『カウボーイ&エイリアン』監督:ジョン・ファヴロー、2011年

お尋ね者のジェイク・ロネガン(ダニエル・クレイグ)は、怪我を負い、過去の記憶も失いさまよっていた。また、腕には外すことのできない金属製の腕輪がはめられていた。 彼は訪れた町で飛行体に乗ったエイリアンの襲撃を受ける。町の人々は次々とエイリアン…

映画『スリーデイズ』監督・脚本・製作:ポール・ハギス、2010年

ジョン・ブレナン(ラッセル・クロウ)は、ピッツバーグで大学の教師をしながら妻ララと息子ルークの三人で幸せな生活を送っていた。しかしある夜女性が撲殺される事件が発生し、その女性の部下であった妻は状況証拠などからその犯人として逮捕されてしまう…

歌舞伎『芸術祭十月大歌舞伎』新橋演舞場

十月初日の新橋演舞場は、月曜日ながら八分ほどの客の入りで賑わった。この月は「七世松本幸四郎追遠」と題され、松本幸四郎家にとって大事な興行となる。劇場入り口には幸四郎夫人、染五郎夫人も姿を見せたが、気がかりは勧進帳で太刀持音若を務める金太郎…