2014-01-01から1年間の記事一覧

今年の観劇三本(前年以前の公開作品や映画・DVDにより視聴したものを含む)

今年の印象に残った舞台は以下のとおりでした。 3位 バレエ『ラ・バヤデール』ボリショイバレエ団(2014年11月鑑賞) ニキヤを演じたザハーロワについては見事というよりほかありません。特に婚礼の場での踊りについては、悲しみを踊りとして見事に表現して…

今年の映画三本(前年以前の公開作品やDVDにより視聴したものを含む)

今年見た映画の中で秀作(前年以前の公開作品やDVDにより視聴したものを含む)を選んでみました。 今年は、ストリーミングサービスも活用しながら81本の映画を観賞しました。 3位 小津安二郎『東京物語』1953年(2014年5月観賞) 復興が進む1953年の日本の…

今年(2014(平成26)年)のレストラン五軒

ずいぶん過ぎてしまいましたが、平成26年に伺ったレストランを記しておきたいと思います。 番外編 レストランフウ(2014年2月訪問) 乃木坂にあるフレンチレストランです。 ジビエ料理はすばらしいものでした。 食器類も洒落ていました。 5 赤垣屋(2014年8…

映画『きっと ここが帰る場所』監督:パオロ・ソレンティーノ、2011年

ダブリンの豪邸で暮らす、かつてのロックスター、シャイアン(ショーン・ペン)だが、知り合いはごく少数で毎日を坦々と送っている。 そんな彼に、ニューヨークで暮らす父の危篤の知らせが入り、駆け付けたもののすでに父は亡くなっていた。彼は30年もの間父…

歌舞伎『十二月大歌舞伎(夜の部)』歌舞伎座

今月の夜の部は、通し狂言『雷神不動北山櫻』(なるかみふどうきたやまざくら)でした。 通し狂言を構成する『毛抜』『鳴神』『不動』は、個別の演目としては上演されてきましたが、チラシを見ると歌舞伎座において「通し」で上演されるのは初めてなのだそう…

映画『瞳の奥の秘密』監督:フアン・ホセ・カンパネラ、2009年

ブエノスアイレスの裁判所を定年退職したベンハミン・エスポシト(リカルド・ダリン)は、自らが手がけた25年前の猟奇的な殺人事件を題材に小説を書こうとしている。上司であった検事のイレーネ(ソレダ・ビジャミル)をはじめ当時の関係者に出会うなかで、…

映画『バーティカル・リミット』監督:マーティン・キャンベル、2000年

一級のクライマーの父に育てられた兄妹、彼らは登攀中の岩壁で事故に遭遇し、指示のもとザイルを切って父を亡くすという悲劇的体験をトラウマとして持っていた。兄のピーター・ギャレット(クリス・オドネル)は写真家となり、一方妹のアニー・ギャレット(…

バレエ『ドン・キホーテ』ボリショイバレエ団、東京文化会館

今年来日したボリショイバレエ団は、東京では『白鳥の湖』、『ラ・バヤデール』、『ドン・キホーテ』を上演します。 特に、ザハーロワの出演する公演は人気が高く、売り切れだったようです。先週ライブビューイングで『ラ・バヤデール』を観たところですが、…

映画『ミッドナイトムービー』監督:スチュアート・サミュエルズ、2005年

1970年代のアメリカにおいて、深夜帯のみ上映されるカルト映画のラッシュが続いた。眠れない人々、ジャンキーなどが集まって、マリファナを吸いながら映画と一体化して楽しんでいた。この代表作がホドロフスキー監督の『エル・トポ』だ。正視できない場面が…

映画『ザ・ファイター』監督:デヴィッド・O・ラッセル、2010年

ディッキー(クリスチャン・ベール)とミッキー(マーク・ウォールバーグ)は、ローウェルの街で暮らすボクシング兄弟だ。兄のディッキーはかつてシュガー・レイ・レナードと世界タイトルマッチで対戦した過去を持ち、一度ダウンを奪ったことが自慢だが、口…

映画『或る夜の出来事』監督:フランク・キャプラ、1934年

エリー(クローデット・コルベール)は、金持ちの娘であるが、父親から飛行士との結婚を反対されており、船旅の途中で海に飛び込んで逃げてしまう。彼女は、バスに乗ってさらにニューヨークに向かうが、隣に座った新聞記者ピーター(クラーク・ゲーブル)と…

映画『チェ 39歳別れの手紙』監督:スティーブン・ソダーバーグ、2008年

フィデル・カストロとともにキューバ革命を成し遂げたチェ・ゲバラ(ベニチオ・デル・トロ)だが、彼はキューバの工業相という重職をフィデル宛の一通の手紙とともに投げ打ち、やはり軍事独裁による圧政下のボリビアに向かう。彼はキューバのときと同じよう…

映画『チェ 28歳の革命』監督:スティーブン・ソダーバーグ、2008年

アルゼンチン人の医師であるチェ・ゲバラ(ベニチオ・デル・トロ)、彼はメキシコでフィデル・カストロと出会い、キューバにおける革命に共鳴する。最初は小勢に過ぎなかった革命の同志だが、戦いを続ける中で軍事政権の圧政に不満を持つ人々の支持が増え、…

バレエ『ラ・バヤデール』ボリショイバレエ団

今年は、例年と比べてライブビューイングを観る機会がありませんでした。 ですが、この11月からボリショイバレエ団のライブビューイングが上映されることになり、ちょうど、日本各地で同バレエ団の公演が行われているさなかではありますが、改めてこのバレエ…

映画『セックス・アンド・ザ・シティ』監督:マイケル・パトリック・キング、2008年

仲良し四人組のキャリー(サラ・ジェシカ・パーカー)は40代を迎えて独身生活を送っているが、長く付き合っているビッグ(クリス・ノース)から結婚しないかと言われ、豪華なペントハウスを新居として決めたところまではよかったが、最初は簡単な式を挙げる…

映画『ラウンド・ミッドナイト』監督:ベルトラン・タヴェルニエ、1986年

酒浸りでありながら、サックス奏者として高く評価され、ニューヨークからパリに移ったデイル・ターナー(デクスター・ゴードン)は毎夜ブルーノートで演奏を行う。彼の演奏に魅了されたフランシス(フランソワ・クリュゼ)は、貧しい身でありながらターナー…

映画『しあわせの隠れ場所』監督:ジョン・リー・ハンコック、2009年

身体の大きな黒人の少年ビッグ・マイク(クィントン・アーロン)は、孤児同様の状態で暮らしている。彼は球技に優れており、パブリックスクールに入校するものの、周りは白人ばかりで友達もできない。彼が寒い夜道を歩いていると、子どもを同じパブリックス…

映画『バンコック・デンジャラス』監督:オキサイド・パン、ダニー・パン、2008年

暗殺者ジョー(ニコラス・ケイジ)は、最後の仕事と決めて訪れたバンコックで4人の暗殺を依頼される。彼は冷徹に一人ひとり抹殺していくのだったが、ふと訪れた薬局で聴覚障害の女性フォン(チャーリー・ヤン)で出会い、惹かれ合うようになる。しかし、彼…

映画『ダラス・バイヤーズクラブ』監督:ジャン=マルク・ヴァレ、2013年

1985年のダラス。電気工をしながらトレーラーハウスで生活するロン・ウッドルーフ(マシュー・マコノヒー)、仕事の腕はたしかだが、無類のロデオ好きで酒、ドラッグ、女と奔放な生活を送っている。あるとき彼は機械に巻き込まれた仲間を救おうとしたと…

歌舞伎『義経千本桜 すし屋の場』歌舞伎座

今日は、新富座こども歌舞伎を泰明小学校で観た後に、大人の歌舞伎を歌舞伎座で見てきました。 「すし屋」です。一年ぶりくらいですね。 一幕見席でしたが、今日は連休の最終日の最後ということもあり空いていました。 いがみの権太は菊五郎ですが、しっかり…

歌舞伎『新富座こども歌舞伎』泰明小学校

今年も秋の銀座の風物詩、こども歌舞伎が行われました。 銀座6丁目の泰明小学校の歴史ある校舎を背景に、中央区の小学生たちが、『口上』を行い、『義経千本桜 吉野山』そして『白浪五人男』の各演目を披露しました。 今年は、低学年の子が多かったかな? …

映画『マンデラ 自由への長い道』監督:ジャスティン・チャドウィック、2013年

ネルソン・マンデラ(イドリス・エルバ)は、南アフリカに生まれ、そしてアパルトヘイトによる差別を受けて育ち、そして弁護士となった。この差別的状況を自らが変えたいと思い、人々に演説し、白人専用の車両に乗り込むなどさまざまな企てを起こすけれども…

『銀座ギャラリーズ寄席 柳家さん生 落語会』銀座会議室

この催しは「AUTUMN GINZA 2014」という銀座を舞台としたイベントの一環で、柳家さん生さんを招いて銀座会議室の一室を利用して行われました。 噺は銀座にちなんだオリジナルの内容で、文房具店の伊東屋さんの創業期がモチーフとした「万年ふで」でした。楽…

映画『はじまりは5つ星ホテルから』監督:マリア・ソーレ・トニャッツィ、2013年

イレーネ(マルゲリータ・ブイ)は、5つ星ホテルの覆面調査員である。彼女は世界中の名だたるホテルに宿泊し、設備やサービスなどさまざまな指標からそのホテルが5つ星にふさわしいかを調査し、結果を支配人に対してよどみなく通告する。彼女には夫がいた…

映画『それでも夜は明ける』監督:スティーブ・マックイーン、2013年

南北戦争前の19世紀前半のアメリカ、ソロモン・ノーサップ(キウェテル・イジョフォー)は、北部ニューヨーク州で自由黒人として妻や子供たちと幸せに暮らしていた。彼はバイオリンの演奏家であったが、あるとき白人の誘いを受け、ワシントンD.C.へ演奏…

映画『ブルージャスミン』監督:ウディ・アレン、2013年

ジャスミン(ケイト・ブランシェット)は、里親のもとで育ったが、その美貌から企業家の男性と結婚し、きわめて裕福な暮らしを楽しんでいた。しかし、夫の仕事は詐欺まがいのもので、投資資金としてさまざまな人々から集めた金を自分のために使っていた。あ…

映画『スタンド・バイ・ミー』監督:ロブ・ライナー、1986年

少年の仲良し4人組はあるとき、年長の兄たちの会話から行方不明の少年が森の中で死んでいるという話を聞く。この真偽を確かめるべく、彼らは寝袋をもって30キロ先の森の奥まで探検することとする。道中で犬に吠えかけられたり、機関車に轢かれそうになっ…

『ウフィツィ美術館展』東京都美術館

現在東京都美術館で行われているこの美術展に行ってきました。 美術展の目玉は、ボッティチェリ「パラスとケンタウロス」です。 この作品ですね。 これは、キリストの宗教画が全盛であった中世から、「ギリシャとローマの文化」を再興しようとするルネッサン…

映画『めぐり逢わせのお弁当』監督:リテーシュ・バトラ、2013年

ムンバイに暮らし、35年にわたって損害保険会社の従業員として働いてきたサージャン(イルファン・カーン)。彼は数年前に妻を亡くし、一人暮らしをしている。毎日はち切れそうな満員電車で会社に通い、淡々と同じ仕事に取り組み、35年間まったく仕事上でミ…

映画『PARIS』監督:セドリック・クラピッシュ、2008年

ムーラン・ルージュでダンサーとして活躍していたピエール(ロマン・デュリス)は、体調の異変を感じ、診察を受けたところ、心臓の病で移植を必要とする状態にあることを告げられる。彼はダンサーの仕事を辞め、姉のエリーズ(ジュリエット・ピノシュ)とそ…