オペラ『MET創立125周年記念 オープニング・ガラ』歌舞伎座(METライブビューイング)

昨年に引き続き、大晦日に歌舞伎座を訪れた。昨年は、グノー『ロメオとジュリエット』を通しで見たが、今回は『オープニング・ガラ』ということで、ヴェルディ『椿姫』(第二幕)、マスネ『マノン』(第三幕)、R.シュトラウスカプリッチョ』(最終場面)の三本建てで、ルネ・フレミングがそのすべてについてヒロインをつとめる。2008年9月に行われた公演を映画化したものである。

メトらしく保守的な演出で、しかも舞台装置、衣裳にふんだんにお金をかける。世界中の富が集まるニューヨークでなければできない舞台であった。衣裳は、ジョン・ガリアーノ(椿姫)、クリスチャン・ラクロワ(マノン)、シャネルのカール・ラガーフェルドカプリッチョ)の手によるものである。


とりわけ印象に残ったのは、『マノン』冒頭の街の広場風景(祭りの場、さまざまな物売りやサーカス、踊りなどに満ちあふれている)、サン・シュルピス大聖堂におけるマノンとデ・グリューのやりとりの場面、そして『カプリッチョ』の邸宅の情景である。


音響は映画ということを意識させないようなすばらしいものであった。(一幕は耳がやや音響負けしてしまったが。)

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