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『大江戸寄席と花街のおどり』有楽町朝日ホール

盛夏に行われたこの催しは「東京文化発信プロジェクト」という東京都主催の企画で、第一部は落語を三席、そしてこれに続いて花街のおどりとして新橋と赤坂の芸者衆による踊りが披露された。

柳亭市馬「七段目」、芝居好きの若旦那は何をやっても芝居がかってしまう。この日も帰ってくるなり小僧の定吉に、歌舞伎の仮名手本忠臣蔵の七段目「祇園一力茶屋の場」を演じてみようと誘う。

市馬さんの歌舞伎は十八番で、この日も朗々とした美声と軽妙なやり取りを堪能できた。会場からは「成田屋」と掛け声までがかかっていた。

林家正蔵祇園祭」、江戸の男と京の旦那がお互いの土地を自慢して相手をけなす。気の短い江戸の男と、何かと言えばカッカッカッと高笑いする京の旦那との掛け合いが面白い。残念ながらちょっと声が枯れてしまっていたか。

f:id:alpha_c:20120826144706j:image:left柳家権太楼「鰻の幇間」、幇間が偶然行き逢った旦那とおぼしき男と鰻屋に入る。いつものごとく、旦那を誉めそやしてごちそうにありつこうとするが・・・。

権太楼さんの幇間ぶりや、あとになっての店とのやり取りのみみっちさがいい。


f:id:alpha_c:20120826144705j:image:left花街のおどりは、さすがに芸者衆だけあって伝統のなかにも色気のある踊りだった。聞くところでは、このように新橋と赤坂の芸者衆が同じ舞台で踊るということはないのだとか。もともと江戸には六花街として、赤坂、新橋(東をどり)、柳橋向島、浅草、神楽坂があったそうだ。

芸妓さんはベテランと若手がいて、昔に比べれば花街も小さくなっているが、伝承はされているようだ。

「エエ 奴さん どちらゆく」