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映画『メトロポリス』脚本・製作:テア・フォン・ハルボウ、監督:フリッツ・ラング、1927年

f:id:alpha_c:20120819091935j:image:W200:left未来都市メトロポリスでは、資本家と労働者の格差が広がり、労働者たちは地下の機械室で巨大な機械を相手に非人間的な労働を繰り返し、うなだれる毎日を送っていた。

資本家の息子フレーダーは、父親フレーダーセンの富を背景に享楽的な日々を過ごしていたが、あるとき労働者の子供たちを連れた清らかなマリアと会い、虐げられた労働者の実態を何とかしたいと考えるようになる。

一方、フレーダーセンは労働者に対して教え導いているマリアの姿を見て憤り、発明家のロートヴァンクに頼んで策略を立てる。

ロートヴァンクは、この依頼を受けて機械人間を作る装置を発明するが、フレーダーセンの意図とは別にこの機械人間を使って都市の機能そのものを麻痺させるような扇動を労働者たちに働きかける。

f:id:alpha_c:20120819091934j:image:W300:leftこの映画で象徴的なのは、なんといっても地下における労働者たちの労働のシーンで、巨大な装置の僕となって非人間的に働くことしかできない状態をみごとに描いている。



f:id:alpha_c:20120819091933j:image:W300:leftまた、機械人間がマリアの生き写しに変身する場面などの描写も大がかりなそれらしい装置を使った真に迫るものだった。ただ戦前のサイレントで、映像もたどたどしい流れかたであるためか、悲惨なシーンもある意味ポップな感覚で受け取ることができた。


ストーリーそのものは、資本家と労働者の対立と事件をきっかけにした邂逅という非常に分かりやすいもので、最初期のSF映画と位置付けられているが、どちらかというと人間ドラマとしての要素が大きかったように思われた。