2013-01-01から1年間の記事一覧
ラファエロといえば、正直なところルネサンス期の偉大な芸術家、というくらいの知識しかないが、絵のやわらかな雰囲気は好きで西洋美術館を訪れた。土曜日ということもあって30分待ちの混雑で思いやられたが、なんとか頭越しに60点の作品を鑑賞することがで…
自分の冤罪を晴らすため、脱獄して無実の証拠を自ら手に入れようとする男。彼は、ホテルの窓から外壁に降り立ち、飛び降りるぞとばかり狂言芝居を打つのだった。同じ頃、男の弟は厳重に守られた金庫に隠された「証拠」に迫ろうとしていた。 いろいろな映画の…
この映画は、19世紀、エドガー・アラン・ポーの小説に魅せられた男がポーの小説と同様の仕掛けの殺人事件を繰り返し、それをポーと警部が追う物語である。 猟奇的な場面が多く、正視できない場面も多かった。
アンブロジアーナ図書館は、枢機卿フェデリーコ・ボッローメオによって1607年にミラノに設立された。 ここには、レオナルド・ダ・ヴィンチによる絵画や手稿(メモ)が残されている。 この美術展では、自分が「メモ」をとても重視しており、絵画もさることな…
爽やかな空気に満たされた連休の中日で、屋台なども多く出店し、お祭りムードに満たされた中での開催となった。 今年の「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」は「パリ、至福の時」と題され、フランス・スペインをテーマに据え、ラヴェルやファリャなど同国…
この映画は、隠遁生活を送るバットマンが、改めて登場し巨悪と対決する構図で構成されている。 全編を通じて果てしなく暗く、救いがない。そして巨悪は圧倒的に強く、バットマンでさえかなわない。 ストーリー自体は、どこかで見たようなところもあるけれど…
この映画は、南北戦争当時の大統領として奴隷解放宣言を行い、憲法を改正してその自由を確立させる礎となったエイブラハム・リンカーンの心理的苦悩にスポットを当てた作品である。 映画全編を通じて、リンカーンの表情には苦悩の影が差している。その風貌か…
このコンサートでは以下の曲目が演奏された。 ベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」op.9 ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調 ラヴェル:マ・メール・ロワ[バレエ組曲版] ドビュッシー:海~3つの交響的素描 フランス一色のコンサートだったが、今日のお目当ては…
この落語会もそろそろ最終回を迎えるとのことで、今夜は特別版ということで開催された。 「飛ぶ鳥を落とす勢いの」春風亭一之輔さんの噺は『粗忽の釘』。 枕で親戚の教師の義妹の顔を立てて小学校に行って噺をしたエピソードを語っていたが、これが面白かっ…
この映画はレストラン評価の権威である『ミシュランガイド』で三つ星を獲得し続ける鮨屋「すきやばし次郎」の主人である小野二郎さんにスポットを当てた作品である。映画は、日々のすし職人としての取り組みをドキュメンタリーとして構成している。 小野二郎…
昨年行われたこのコンペティションでそれぞれの部門で一位、二位に輝いたピアニストによる受賞披露演奏会であった。 1.山﨑亮汰(G級銀賞) リスト:パガニーニによる大練習曲集S.141より第5番ホ長調「狩」 リスト:メフィスト・ワルツ第1番「村の居酒屋…
この映画はニューヨークで行われる世界的なバレエ・コンクール、YAGP(ユース・アメリカ・グランプリ)を目指し、世界各国で日夜研さんに努める少年少女たちの取り組みを描いたドキュメンタリーである。 ここに登場する少年少女たちは、境遇もさまざまで、大…
今シーズンのMETライブビューイングでは、すでに『愛の妙薬』を観ているが、今日は満を持してヴェルディ『アイーダ』である。アイーダをMETデビューのリュドミラ・モナスティルスカ、ラダメスをロベルト・アラーニャ、そしてアムネリスをオルガ・ボロディナ…
北上川の上流、「日本のチベット」と称される秘境でシベリアに生息している蝶が発見された。大学の研究所からさっそく調査員が派遣されるが、山深く分け入って蝶を探し当てたものの原因不明の死をとげる。 この死の原因を突き止めるため、調査員の妹(園田あ…
年の初めということで、落語が聴きたくなる、そんな時期かもしれない。 歌丸さんの噺は『紺屋高尾』。紺屋の職人としてまじめに働いていた久蔵だが、話のタネに吉原の花魁道中を観に行くことになる。ところがそこで傾城の「高尾太夫」に一目惚れしてしまい、…
この『オペラ座の怪人』は、ミュージカルをベースにして映画に翻案したもので、さきに観た『レ・ミゼラブル』(2012年)と創作のスタンスがよく似ている。きちんとしたストーリーを持ったミュージカルは、映画にしてもまったく違和感がなく、逆にさまざまな…