歌舞伎『青砥稿花紅彩画』歌舞伎座

 今日は、2月歌舞伎の千穐楽でした。2月歌舞伎は、お馴染み「白浪五人男」の通し狂言です。

 火曜日ではありましたが、客席はほぼ満席だったのではないでしょうか。それなりに休める人でないと来ることはできません。

この演目は「分かりやすい」「さっぱりしている」「胸がすく」の三拍子です、楽しめていいですね。

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 やはり全体の白眉は稲瀬川勢揃いの場、もちろん舞台上も決まっていますが、花道でのツラネもとてもいいです。こちらの期待感と役者の決めが見事に重なる瞬間ですね。今日の役者さんは、弁天小僧はもちろん菊之助ですが、日本駄右衛門は染五郎でした。最初の印象としてはどちらかいうと高貴な役どころの多い染五郎にイメージが合うのかしら、と思いましたが、きっちり駄右衛門らしさ、を出していましたね。

 最後の滑川土橋の場では、先ほど極楽寺で立ち腹を切ったばかりの菊之助が藤綱役で再登場します。「はあー再登場」、と思いましたが、今は亡き富十郎が務めた役だったなあ、天王寺屋の屋号が懐かしいなと思いつつクライマックスを楽しみました。