バレエ『ユース・アメリカ・グランプリ』ティアラこうとう
ユース・アメリカ・グランプリ(以下「YAGP」という。)は若者を対象としたバレエコンクールで、本選はニューヨークで行われますが、世界各国で予選が行われ、これを突破すると本選に参加できます。
バレエが盛んなわが日本でも予選がありますが、これは毎年関西地区で行われていました。それがなぜか、今年に限って(?)東京で行われるというので、これは見なければ、とさっそく行ってまいりました。なんと言っても私、埼玉のバレエコンクールまで観に行ったくらいですから・・・。(これは山岸凉子マンガの影響)
YAGPは映画「ファースト・ポジション」でテーマとして取り上げられ、世界各国からチャレンジする少年少女たちの奮闘ぶりが伝えられました。この中には恵まれた環境で育った子どもももちろん多くいますが、経済的に困窮している国や家庭からチャレンジする子どももいてさまざまなのです。
わが日本は、とみると、やはりそこは恵まれている(あるいは頑張っている)家庭が多いと言えるでしょう。教室に通うこと自体がそれなりの出費を覚悟しなければいけませんから。
【写真】YAGPのfacebook公式サイトから
コンクールは、ずらりと居並ぶ海外の審査員(15人位?)の前で行われました。
観客も多くほぼ満員でしたが、そこは父兄、教室の先生方など関係者がほとんどで一般の立場で観に行った人はそれほどいないでしょう。(チケットもコンクールなのに3,000円もしましたから)
シニアの部から見ることになりましたが、二階からでしたのでヴァリエーションの細かいところまでは見ることができませんでしたが、そこは水準の高さがうかがえました。同じ全国コンクールである埼玉のときとそれほど違わなかった印象です。
【写真】YAGPのfacebook公式サイトから
これは、と思えるほどはありませんでしたけれど、なぜか今年のローザンヌで一位をとった菅井円加さんが決勝でも踊ってみせた「ライモンダ」のヴァリエーションには目を惹かれました。
これまで正直なところ「ライモンダ」そんなに印象はなかったんです。新国立劇場にザハロワ主演の時にも観に行きましたけれど、あの手を拍つヴァリエーションを除いてはそれほど印象に残っていませんでした。
【写真】YAGPのfacebook公式サイトから
しかし、菅井さんの踊ったあのヴァリエーションは、構成からしても非常に多くの要素に満ちていてそれだけで物語と言っていいような気がします。なのでライモンダのヴァリエーションだけはしっかり見て帰ってきました。(昔はグラン・パ・クラシック、エスメラルダ、タリスマン、ガムザッティなどが好きでした。あ、ガムザッティは、今も好きですね。)
その後男子は一階かぶりつきで見ましたが、コンクールをみるときは、コールドバレエはないので、このくらいの位置で見る方がいいですね。ということを理解して帰ってきました。