バレエ『バレエの神髄 2013』文京シビックホール

夏の始まりにしては暑い暑いこの日に後楽園のちょうど隣にあるホールを訪れた。

f:id:alpha_c:20130716204558j:image:leftスターが集まり、ガラコンサートということもあってか多くのお客さん(もちろんほとんどは女性)が訪れていた。

今日の目当ては吉田都さん。これまでテレビ、動画ではよく見ていたもののご本人の踊るところを実際に見たことはなかった。

とくにくるみ割り人形金平糖の精が印象に残るが、今日は『ラ・シルフィード』のパドドゥを踊る。

一部は、パキータ、海賊、ドン・キホーテといった鉄板の演し物が並ぶ一方で、ルジマトフが『帰還』という新作バレエを踊った。

やつれて故郷に戻る男の話か・・・。

これに加え、フィリピエワが踊った『瀕死の白鳥』(これもライブでみるのは初めて?)が指先まで行き届いた舞踊で印象に残った。

二部は、ロミオとジュリエット白鳥の湖よりロシアの踊り、ボレロと演じられたが、やはりここは『ラ・シルフィード』で、吉田都さんらしいとてもしなやかで柔らかな踊りが見事だった。これまで感心しながら見てきたが、実際の舞台も素晴らしかった。さすがロイヤルのプリマと思わせた。

三部は、『シェヘラザード』(今、実はラジオottavaでも流れている)だったが、これは締めくくりの演し物としてはちょっと今一つだった。舞踊というより振付が単純でしかも分かりにくい、音楽がいいのに残念な作品だった。

終わってみるとスタンディングオベーションで、その歓心はもっぱらルジマトフに向けられていたようだ。