オペラ『アイーダ』メトロポリタン歌劇場(METライブビューイング2012~13)

今シーズンのMETライブビューイングでは、すでに『愛の妙薬』を観ているが、今日は満を持してヴェルディアイーダ』である。アイーダをMETデビューのリュドミラ・モナスティルスカ、ラダメスをロベルト・アラーニャ、そしてアムネリスをオルガ・ボロディナが務めた。

f:id:alpha_c:20130127205304j:image:left今シーズンのMETライブビューイングは、例年もそうだが作品を選定するにあたって少し変化球を使う。目の肥えた観客を相手にするのだから当たり前かもしれないが、われわれ日本人がよく見る鉄板のような作品はあまり登場しないのだ。

例えば、『テンペスト』、『皇帝ティートの慈悲』、『マリア・ストゥアルダ』、『フランチェスカ・ダ・リミニ』・・・誰が見に来るのだろう、といぶかしんでしまう作品群である。(最終作の『ジュリアス・シーザー』については、既に観ているが、これをまたやるんだと思うと、演る側も観る側もすごいとしか言えない。上映時間4時間31分だそうだ。)


その中では、今作は親しまれている作品の一つであり、演出を含めて楽しめるのではないかと期待していた。

結果としては、やはり凱旋のシーンを中心に非常に充実した演出だったといっていいだろう。馬が登場したり、ともかく何人登場したんだろうと思わんばかりのキャスト数で、迫力満点だったと言える。また、バレエのシーンもとっても効果的で振付も巧みだった。

ただ、しかし一方でこのシーンを除いては、瞠目させられるところは少なかったかもしれない。