『セザンヌ-パリとプロヴァンス』国立新美術館
セザンヌといえば、自分にとってはあのリンゴを盛ったテーブルと、サントヴィクトワール山の風景が思われる。
印象派の画家の中でも独特な位置を占めていて、好きなのかというとそうでもなく、では気にならないのかというと少し気になるといった存在である。
世界各国の美術館からセザンヌの作品を集めた展示であったが、ひととおり見て、印象にどれだけ残ったかというと疑問符が残る。
ただし、関心の対象として静物などずっと持ち続けたものがありながらも、作風自体は若い頃からは大いに変わり、伝統的な描き方から渾然一体とした描き方へと変わっていることを認識した。印象としてまたピカソの画風と少し似ているのではないかと思った。
■ポール・セザンヌ 1839年~1906年