先どり きょうの健康「動脈硬化の新対策!“脂質バランス”に要注意」

動脈硬化の新対策、脂質バランスについて考える。

冬に多い心筋梗塞脳卒中に脂質が影響を与えている。脂質はコレステロール中性脂肪に関係している。

脂質異常症、脂質は重要な要素だがLDLコレステロール中性脂肪の高さ、HDLコレステロールの低さが動脈硬化に影響を与える。動物性の脂肪を多く取るとLDLが多くなってきて、これは酸化LDLに形を変える。これが高血糖や喫煙なども含めて血管の壁に傷を付けるとともに、血管壁に入り込んでしまう。これにより血管の壁が厚くなり、一方で血流が悪くなってしまう。この壁の一部が破れ、血液の塊ができて完全に詰まってしまうと、心筋梗塞脳卒中を引き起こす。

たまってきたコレステロールを回収する要素としてHDLコレステロールがある。HDLが多いほど動脈硬化になりにくい。

中性脂肪は血液にはたまらない。しかし、血管壁に入りやすい超悪玉コレステロールを増やしたり、HDLコレステロールを減らしたりする。

血液中の脂質ははLDLが140mg/dl、中性脂肪は150mg/dl、HDLは40m/dlの場合、このいずれか一つで脂質異常である。とりわけLDLの管理が重要であり、基準値を超えてしまっている場合には目標値を定めることとなる。

動脈硬化のリスクとしては、高血圧・高血糖・喫煙、男45歳以上女55歳以上、HDL40未満、親族に狭心症心筋梗塞がある、この4つのうちどれだけ該当するかを確認してLDLの基準値を定める。

血液検査は10~12時間空腹の状態で採血して確認する。

治療としては、食事、運動、禁煙である。食事はコレステロールの高いものを避ける、動物性脂肪を避ける、運動の日常化が必要である。それでも改善しない場合は薬による療法(スタチン系薬剤:LDL、フィブラート系薬剤:中性脂肪)を使うが、本来薬物療法は望ましくない。