ドラティ、コンセルトヘボウ管弦楽団『眠れる森の美女』

Sleeping Beauty

Sleeping Beauty

ほとんどハイライトによる録音が多い中で珍しく全曲版を購入してみた。

この曲については、以前はおそらくアンセルメ指揮、スイスロマンド管弦楽団版を聴いていたのだと思う。ドラティ版は、「滑らかさ」よりも「メリハリ」というのが第一印象だった。

しかし、それにしても長い。全体で2.35’51’’ということで、二枚組CDをほぼ使い切っているのではないだろうかと思うが、白鳥などと比べ曲想が平坦なので、家で寝っころがって聴いていると今どこの場面なのか分からなくなってしまうほどである。最後のアポテオーズ、これはいかにもロシア風の音楽で全体から見て少し異質なのだけれど、この旋律を聴くと、よくここまできたなあ、というのが率直なところ、おそらく白鳥と同じく、舞台では原曲をかなりカットして上演されるのではないかと思われた。