オペラ『カヴァレリア・ルスティカーナ/道化師』メトロポリタン歌劇場、2015年

今シーズンのMETライブビューイングは、今作が最後となります。

今シーズンのラインナップは、やはりMETというか、新しい作品を手掛けたり新演出を行うなど、チャレンジングな姿勢が目立ちました。

しかし、その分興味をそそられはしても出かけていくところまではいかず、今作が今シーズン初めての鑑賞となりました。

東劇の客席も6~8割くらい埋まっていて、やはり馴染みのある演目と言いますか、安心してみることのできる演目なのでしょう。

プロダクションはデイヴィッド・マクヴィカーによる新演出ではありましたが。

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■プログラム

さて、『カヴァレリア・ルスティカーナ』ですが、これはこの作品のヴェリズモらしい雰囲気と言いますか、ドロドロした男女の関係を前面に出した演出でした。演出はとてもこの作品に沿ったドラマティックなものとなっていました。不自然さはなく回り舞台を活用した効果的なものとなっていました。サントゥッツァ役のヴェストブルックはとても力量のある歌手で、演技も迫真のものでした。トゥリッドゥ役のアルヴァレス、アルフィオ役のギャグニッザも非常に良かったと思います。母役の歌手もとても良かったです。

続いて『道化師』ですが、これは初見でした。独唱部分は非常に良いです。しかし全体としての作品の完成度ということでは、『カヴァレリア』には及ばないと思いました。