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映画『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、2014年

かつて『バードマン』という映画に主役で出演し、大きな興行成績を上げた俳優リーガン・トムソン(マイケル・キートン)だが、最近はヒット作もなく、ニューヨークで薬物依存症の娘サム(エマ・ストーン)と細々と暮らしている。

彼は、かつての栄光を取り戻すため、ブロードウェイで自作の脚本で自身も主役を演じる演劇を上演したいと考え、稽古は大詰めを迎えているが、重要な配役が舞台上の事故で出演できなくなってしまう。スタッフは慌てて代役を探し、マイク・シャイナー(エドワード・ノートン)が急きょ選ばれる。しかし、プレビューでは代役のマイクが勝手な行動をとり、散々な結果に終わってしまう。

そんな中、彼の頭の中では、かつて自身が務めたバードマンが彼を嘲笑する言葉に悩まされるようになり、また、彼の舞台を伝える新聞記事はマイクを主として伝え彼の存在を半ば脇に置いてしまい、SNSでは彼の醜態が流されて拡散していく。ブロードウェイの興行成績に影響力を持つ批評家も、彼を過去の映画人として、演劇の才能については酷評する記事を書こうとしている。

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■感想(個人的評価:★★---)

この映画、なかなかとらえどころが「ない」というのか、どんな切り口で見ていけばよいのか迷う映画でした。固定したカメラを夜から朝まで長回しにすることで、ニューヨークらしい街の息遣いはよく表現できています。また、かつて大きな栄光を勝ち得た存在だからこそ、現在の落ちぶれた境遇の中で、繰り返されるバードマンの嘲笑と葛藤する姿にはリアリティがあります。

しかし、一方でこの映画で取り上げられるリアルの演劇と、バーチャルのSNSとの対比自体にはあまり大きな意味は感じられず、正直なところストーリーの描き方自体にもあまり感心はできませんでした。ドラムのやたらと大きな音響とサムのこぼれ落ちんばかりの大きな目が印象に残りました。