映画『巴里のアメリカ人』監督:ヴィンセント・ミネリ、1951年

絵描きになる希望をもってパリに渡ったジェリー(ジーン・ケリー)だが、まだ描いた絵は一枚も売れない。貧乏ではあるけれど、近所の子どもたちと遊び、パリの日々を楽しく過ごしていた。そんな彼がモンマルトルの街角で自作の絵を飾っていると、ある貴婦人がその絵を買い求めるとともに、パトロン役を務めようと申し出てくれる。ジェリーにとってありがたい申し出だったが、ジェリーはその貴婦人と連れ立っていったカフェで若いリズ(レスリー・キャロン)を見染めてしまう。二人は逢瀬を重ねるが、リズは、ジェリーの友達であるアンリ(ジョルジュ・ゲタリ)からも求婚されることとなる。

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■感想(個人的評価:★★★★-)

この映画は、ジーン・ケリーの陽気な人柄が全面に溢れた作品です。最初の「アイ・ガット・リズム」から観客をひき込んでしまう魅力に満ちています。アステアとは違って、「キレ」というよりも(もちろんキレはありますが)、身体のエネルギーが溢れんばかりのダンスが特徴的です。そして、全体のダンス場面では、MGMらしく、ともかくどれだけ人が出てくるのかと思わせるようなゴージャスさがありました。