映画『秋刀魚の味』監督:小津安二郎、1962年

妻に先立たれ、娘(岩下志麻)、息子(三上真一郎)と三人で暮らしている周平(笠智衆)であったが、元同級生から酒の席で娘の縁談話を持ち掛けられる。娘は家を取り仕切っていて嫁に行く気はないのだが、周囲は今のうちにと急き立てる。

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■感想(個人的評価:★★---)

小津監督の最後の作品ですが、主題は一貫しており「変貌する家族の姿」を描いています。ただ、岩下志麻岡田茉莉子など新たな配役を迎え、戦後の女性の家庭における強さを色濃く反映した作品になっています。流れとしては平たんですが、バーにおける海軍当時の部下とのやり取りの中に戦争当時の時代を懐かしむ、そんな気分も投影されていました。