映画『イントゥ・ザ・ワイルド』監督:ショーン・ペン、2007年

アメリカで名門大学を卒業した青年が、物質文明・社会や家族への反感を持ち、一人ザックをしょって旅に出る。乗ってきた古いダットサンは途中で放棄し、所持金も焼いてしまい、まったく何もない状態でヒッチハイクをしながら旅を続ける。

彼は、旅先でいろいろな人々と巡り合い、語り合いながらストイックに何も持たない暮らしを求め、その中で何かを得ようとする。そしてついに彼は求めていたアラスカの荒野に辿りつく。

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■感想(個人的評価:★★★★-)

旅そのものよりも、すべて巡り合った人々との語らい、そして自らの思いで構成されている映画でした。人々はすべて彼を愛し、彼を引き留めようとしますが、彼の決意は固く、北を目指し続けます。愛される彼は、孤立無援の状態になったときに、はじめて幸せを他人と分かち合うことの大切さに目覚めます。とても流れがたんたんとしていますが、旅に出たときのあの独特の雰囲気、自分は何者でもないという自由な雰囲気をよく再現しています。妙な仕掛けだらけの映画よりよほどマシだと思いました。