映画『インビクタス/負けざる者たち』監督:クリント・イーストウッド、2009年

南アフリカ共和国で30年に及ぶ収監を経て釈放されたネルソン・マンデラモーガン・フリーマン)は、初めて黒人に選挙権が与えられた選挙で圧倒的な支持を得て大統領に就任する。彼が大統領になったことで人々の間には南アフリカを黒人の手に戻そうという気運が高まり、白人文化を排斥していこうという動きさえ出てくる。その一つとして、もともと白人のスポーツとして行われていたラグビーがあった。もうすぐワールドカップが開かれようとしているのに、国の人々は白人であるフランソワ・ピナール(マット・デイモン)が率いる代表チームに対して反感を抱いている。しかし、マンデラは白人を排斥するのではなく、このスポーツへの支援を通じて国全体の融和を目指していく。

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■感想(個人的評価:★★★★-)

爽やかで熱くなる、素晴らしい作品でした。ストーリーも全く無理がなく、特筆すべきオールブラックスとの決勝戦の情景は、思わず南アフリカを応援したくなる迫真のものでした。反目している人々、諦めている人々を融合させていくプロセスの描写が見事だったと思います。何か、熱い志を持っている人を応援する、そんな監督の姿勢が結実した一本と言えると思います。