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バレエ『海賊』ボリショイ・バレエ団

最近は、ライブビューイングが本当に充実してきました。

今シーズンは、イオンシネマでのライブビューイング(シアタスカルチャー)に、これまでのイギリス・ロイヤルバレエに加え、ロシア・ボリショイバレエが加わることになったのです。

世界の名だたるバレエ団が、母国のホーム劇場での上演を世界に向けて発信する形になってきました。たしかに本物のライブとは違うものですが、肩がこらない、カメラワークはよい、音もそん色ない、とかなり水準の高い上演になっていると思います。

ただ、これまでの上演では、画像の乱れ(ときには中断)、フォーカスの甘さなど、品質面での問題も現実にありました。

f:id:alpha_c:20131020213904j:image:leftさて、今シーズンのイオンシネマでは、つい先日、ロイヤルバレエの『ドン・キホーテ』が上映されましたけれど、どちらかというと楽しみなのはこちらボリショイバレエ団の『海賊』の方なのです。

演目としては、どちらかというと『ドン・キホーテ』の方が好きかもしれませんが、どちらかというと混成部隊のロイヤルに比べ、ボリショイは、まさにロシア、ロシア、ロシア、と連呼したくなるような斉一ぶりです。それに『海賊』には、すべてのバレエ演目のシーンのなかでもとりわけ好きな「花園(上演では「華やぎの場」と名付けられていました)」の場面がありますから。

さあ、上演です。この上演は、作品解説によれば、1856年の初演の舞台を各種の資料を基に、演出や衣装などできるだけ再現したもののようです。「花園」の場面も、ご存知の方は分かるあのクライマックスの場面が終わっても、さらに追加された演出で「花園」が続くのです。これはうれしい誤算です。

この上演で特筆すべきは、メドゥーラを演じたルンキナです、これは間違いなく。気品に満ち、柔らかさとしなやかさを併せ持った舞踊でした。手足の長さもあり存在感に満ちていました。そしてコンラッドを演じたスクワルツォフもこれに負けない舞踊とそして芝居を見せてくれました。

そして「花園」・・・。ボリショイの「花園」はけた外れに素晴らしいです。これは追随を許さないといっていいでしょう。フォーメーション然り、出演人数も多くて、力をかけた演出です。カメラワークもこの大人数をきちんとさばいてその全体像をとらえられるような工夫をしていました。音楽もこの部分に力を入れたんだね、ということがよく分かります。