映画『リンカーン』監督:スティーブン・スピルバーグ、2012年

この映画は、南北戦争当時の大統領として奴隷解放宣言を行い、憲法を改正してその自由を確立させる礎となったエイブラハム・リンカーン心理的苦悩にスポットを当てた作品である。

f:id:alpha_c:20130429202535j:image:left映画全編を通じて、リンカーンの表情には苦悩の影が差している。その風貌から圧倒的でヴァイタリティのあるイメージを勝手に抱いていたところだが、リンカーンとて普通の人間であった。

当時財産と見なされていた黒人たちの人権を確立するということがどれだけ大変なことであったか、議会におけるこの憲法改正に伴ったさまざまな人々とのやり取りを通じて窺い知ることができる。

何かを変えようとする人にはこうした苦悩の影が差す。