映画『ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!』監督:べス・カーグマン、2012年
この映画はニューヨークで行われる世界的なバレエ・コンクール、YAGP(ユース・アメリカ・グランプリ)を目指し、世界各国で日夜研さんに努める少年少女たちの取り組みを描いたドキュメンタリーである。
ここに登場する少年少女たちは、境遇もさまざまで、大変恵まれた環境にある子供もいれば、そうでない子供もいる。
映画では、黒人で極貧国シエラレオネに生まれ、アメリカの里親に引き取られた孤児ミケーラや、遠くコロンビアから単身でアメリカにわたり、バレエに取り組んでいる少年ジョアン、日系のハーフで、母親に厳しく指導されながら日常を送るミコとジュールズの姉弟などにスポットライトがあてられていた。
彼らは本当にことなる境遇にありながら、このコンクール、そしてその先を目指している。コンクールは、1回限りで失敗が許されない。その途轍もない緊張の中で精いっぱい自己表現をする彼らを見てうらやましく感じた。