今年の映画三本(前年以前の公開作品やDVDにより視聴したものを含む
まだ、余すところ二週間ほどあるけれど、今年見た映画の中で秀作の三本(前年以前の公開作品やDVDにより視聴したものを含む)を選んでみたい。
1 リドリー・スコット『ブレードランナー』1982年(2012年2月鑑賞)
初めて見たときの衝撃が忘れられない。宇宙進出時代の人類を描きながら、その様相は雨ばかりが降る暗い社会である。描きかたも抜群だが、ヴァンゲリスの音楽も映画の効果を高めていた。まずはこれが一番。
2 アンドレイ・タルコフスキー『惑星ソラリス』1972年(2012年8月鑑賞)
知能を持つ海を持った惑星ソラリスで、心理学者ケルヴィンの前に自殺したはずの妻が現れる。ケルヴィンのみならずコピーであるはずの妻ハリーまでもが自らの存在に悩む。人間存在について深く考えさせられる作品。
3 フランシス・フォード・コッポラ『ゴッドファーザーPART3』1990年(2012年11月鑑賞)
マフィア界の頂点を極めたマイケル・コルレオーネの後日譚。前二作とくらべ評価は今一つのようだが、老いてからのアル・パチーノの演技はさらに磨きがかかっており、舞台設定も申し分ない。
次点としては、クリント・イーストウッド『ミリオンダラー・ベイビー』かな。