映画『テルマエ・ロマエ』原作:ヤマザキマリ、監督:武内英樹、2012年

帝政ローマハドリアヌス帝(市村正親)の時代、公衆浴場であるテルマエの設計技師であるルシウス(阿部寛)は、心を落ち着けて身体を癒すことのできる浴場を作りたいと考えていたが、なかなかアイデアが浮かばない。そんな悩みを持ちながらテルマエに浸かっていると、テルマエの排水口に飲み込まれ、なぜか現代日本の銭湯にタイムスリップしてしまう。そこでルシウスは、脱衣籠、シャワー、入浴後の甘い牛乳などローマにはない日本の知恵を得る。

f:id:alpha_c:20121230101302j:image:leftルシウスはふとしたはずみでまた帝政ローマに戻り、日本で得た知恵をテルマエの設計に活かし、人々から大いに称賛される。彼は、さらなる人々の要望をどのようにテルマエの設計に活かしていくかについて悩むたび日本へとタイムスリップし、企業のショールーム、家庭の風呂場やひなびた温泉地などで知恵を得てこれをローマに活かし、ハドリアヌス帝からも重用されるようになる。

ときのローマは、北からの蛮族の侵入に悩まされ、ハドリアヌス帝自ら戦地で陣頭指揮をとっていたが、兵士は大いに疲弊していた。ルシウスはハドリアヌス帝から次期皇帝候補のケイオニウスの威信を高めるためのテルマエの建設を依頼されていた。しかし、ルシウスはこれを断り、日本で出会ったさつき(上戸彩)からの助言も得て代わって戦地で兵士が療養できるテルマエとしてオンドル小屋を建設する。兵士たちは傷ついた身をオンドルで癒し、そしてローマは蛮族との戦いに勝利する。

設定が破天荒で、一つひとつの驚きが面白かった。ふんだんにイタリアのオペラアリアを使っていた。