戌井朔之助(東山紀之)は、武士の家に妹田鶴(菊池凜子)、そして戌井家に引き取られた新蔵(勝地涼)とともに育った。
おりしも藩は飢饉から立ち直れずにいたが、これには農政の失政が大きく影を落としていた。同じ藩士の佐久間森衛(片岡愛之助)は、妹の田鶴と結婚していたが、この改革案を領主に直接訴え出、これをきっかけとして藩の農政は立て直しに向かう。
しかしながら領主への直言はもちろんご法度であり、佐久間を上意討ちするよう朔之助は命を受ける。
郷里から佐久間の潜伏する下総行徳に向かう道程がすばらしく描かれている。静かな映画であった。
とくに東山の演技はよかったと思う。