映画『アンタッチャブル』監督:ブライアン・デ・パルマ、1987年

禁酒法時代のシカゴ、アル・カポネロバート・デ・ニーロ)は闇で酒を流通させる違法ビジネスで私腹を肥やしていた。従わない市民には血の制裁を加え、またその財力で警察も手なづけ、誰も手を出せない。

この地に派遣された財務省の役人エリオット・ネス(ケヴィン・コスナー)は、不正行為を根絶させるため酒の密輸の現場を摘発したいと考えている。そして警官隊とともにそれらしき現場に踏み込むが結果は空振りでそのことが新聞にもいわば嘲笑的に取り上げられる。実は、警官と結託しているアル・カポネにまんまと嵌められたのだった。

ネスは、街のパトロールをしている老警官ジム・マローン(ショーン・コネリー)と出合い、警官の腐敗している現実を知る。そして、マローンの提案にしたがってたった四人のチーム(アンタッチャブル)を組み、決死の覚悟で改めてカポネの闇ビジネスの摘発に挑む。

f:id:alpha_c:20121114110321j:image:leftマローンによる情報収集も功を奏して、チームは初めて現場の差し押さえを成し遂げる。そしてさらにカポネに迫るべく、その帳簿管理者を摘発して脱税容疑による法の裁きを受けさせるようチームは動く。カポネも反撃に出、部下を使ってマローンなど二人が抹殺される。しかし最後にはシカゴ・ユニオン駅で銃撃戦の末にその帳簿管理者の身柄を確保する。そして審理が始まった。

マフィア・ギャングを題材にした映画だが、さすがに名作『ゴッドファーザー』の次に見てしまうと、拍子抜けしてしまうような軽さだった。乳母車が階段を落ちていくシーンなどは有名で、てっきり名作と信じ込んでいたが、どこかで見たような感覚にとらわれた。少数でチームを組んで悪に立ち向かう、というある意味アメリカ映画の典型的なストーリー構成だったような気もする。当時のシカゴを再現しようとしていたが、妙に今風に見えてしまった。