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『マウリッツハイス美術館展』東京都美術館

長い改装期間を経て東京都美術館がリニューアルオープンした。場所や大まかな建物の構造、潜るように入っていくエントランスなどは以前のままだ。

f:id:alpha_c:20120422124637j:image:w240:left今回の『マウリッツハイス美術館展』では、日本でもっとも注目されている画家であるヨハネス・フェルメールの作品を中心に、同美術館に所蔵されるオランダ・フランドル絵画作品をテーマ別に展示している。

フェルメール真珠の耳飾りの少女〉をはじめ、レンブラントやフランス・ハルスなどの名作が展示されるなど、新装なった美術館のスタートを飾るにふさわしい豪華な作品展となった。

レンブラント・ファン・レイン〈シメオンの賛歌〉1631年

f:id:alpha_c:20120723213732j:image:w200:left暗い建物の中で、この人々にだけ燦然たる光が注がれている。

周りの寒々とした闇を背景として、この光には輝きとあたたかみがあり、あたかも天上へとつながるような福音が目に見えるようだ。

フェルメールの作品にみられる、部屋に拡散する淡い光とは対照的に、凝縮する強い光を表現している。


ヨハネス・フェルメール真珠の耳飾りの少女〉1665年頃

f:id:alpha_c:20120723213731j:image:w200:left誰もが惹きつけられてやまないフェルメールの代表作。

まなざし、口元など少女の表情、そしてピントをずらすことによって、ぼんやりと拡散していくような光が特徴的である。

300年以上前の作品であるが、その画面はみずみずしささえ感じられた。


○ヴィレム・ヘーダ〈ワイングラスと懐中時計のある静物〉1629年

f:id:alpha_c:20120723213730j:image:w300:leftきわめて写実的な作品で、ホキ美術館の作品群を思わせる。

17世紀初頭にこのような手法が確立されていたことに驚く。





17世紀は、欧州の経済・文化の中心がヴェネチアからアムステルダムに移った時期で、その後18世紀にその座をロンドンに奪われるまでの間オランダは栄華を誇った。そのさなかに、こうした数多くの芸術作品が市井から生まれた。

この日は、閉館ぎりぎりの18時近くの訪問となったが、そのぶん館内は空いており、ゆっくりと作品に向き合うことができた。