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ブリヂストン美術館開館60周年記念『あなたに見せたい絵があります』ブリヂストン美術館

f:id:alpha_c:20120609173302j:image:leftブリヂストン美術館のこの企画展では、草創期の「石橋正二郎コレクション」から始まり60年間にわたって収集された絵画・彫刻作品を「自画像」、「レジャー」など11のテーマ別に分類して展示しており、テーマごとにそれぞれの芸術家の作風の違いを楽しめるようになっている。

とくに印象に残った作品をいくつかとりあげたい。

カミーユ・コロー《森の中の若い女》(テーマ・4章「モデル」)

f:id:alpha_c:20120609111410j:image:left暗い森のなかで若々しい女の立ち姿を描いている。暗い森は不安の感情を呼び起こすが、女は柔らかく、しっかりした眼差しでこちらを見つめる。光に浮き上がった姿が凛としている。この絵に限らずコローは好きだが、暗い森をモチーフに光の柔らかさ鮮やかさを浮き彫りにするような作品が多い。

■ジャン=バティスト・カミーユ・コロー(Jean-Baptiste Camille Corot, 1796年7月17日 - 1875年2月22日)

ジョルジュ・ルオー《郊外のキリスト》(テーマ・6章「物語」)

f:id:alpha_c:20120609111409j:image:leftうらぶれた寂しい街角に子供たちを連れてたたずむキリストの姿を描いている。キリストのこうした描き方はルオーだけが達することのできた独特の境地だ。ルオーは、市井の人々のなにげない光景を通して信仰の対象となる「慈愛」を見つめていたようだ。

ジョルジュ・ルオー(Georges Rouault, 1871年5月27日 - 1958年2月13日)


アルフレッド・シスレー《森へ行く女たち》(テーマ・8章「川」)

f:id:alpha_c:20120609111408j:image:leftトップライトの光を受け、明確になる影を描くことで光の強さを際立たせた作品。とくに建物の壁を利用することでその強さが強調されている。

アルフレッド・シスレー(Alfred Sisley, 1839年10月30日 - 1899年1月29日)



青木繁《海景(布良の海)》(テーマ・9章「海」)

f:id:alpha_c:20120609111407j:image:left午後の明るい残照に照らされた海の岩場を描いている。照らされた岩のオレンジ色、そしてこの海の色、鮮やかではあるが、もうすぐ日没を迎えるような不安感のようなものも感じられる。

■青木 繁(あおき しげる、1882年7月13日 - 1911年3月25日)

○ザオ・ウーキー《07.06.85》(テーマ・11章「現代美術」)

f:id:alpha_c:20120609111406j:image:left青と白が混然となった抽象画で、青色は深い色から鮮やかな色まで艶やかに描かれている。底部の白は不規則な流れを構成しており、これが全体としてのダイナミズムを生んでいる。

■ザオ・ウーキー(ZAO Wou-Ki(趙無極)1921-)

今の自分の興味としては、これまでも触れたように「光」をどう表現するか、というところが大きく、今回の展示ではそうした表現方法の違いを楽しむことができた。