ホノルル美術館所蔵『北斎展』三井記念美術館

f:id:alpha_c:20120513002734j:image:left北斎の版画作品を集めた展示で、小さなサイズの絵が多い。『富嶽三十六景』などはとくに空の青色の鮮やかさが印象に残った。江戸時代は意外に色彩の豊かな時代だったと言える。富士が巧妙に配置されており、構図も見事だった。小さいスペースで多くのものを表現できるのは日本人独特の技である。

f:id:alpha_c:20120512100223j:image:left上野を描いた版画では、3月に新橋演舞場で見た歌舞伎『佐倉義民傳』の大詰め、寛永寺での木内宗吾の直訴の場面で、徳川家綱と松平伊豆守が登場する太鼓橋がそのまま描かれており、まさにあの場面のとおり、と納得した。


■葛飾北齋 宝暦10年9月23日(1760年10月31日)? - 嘉永2年4月18日(1849年5月10日)