アーティス・オルガ「音による自伝」

戦後世代について、彼(アルトゥール・ルービンシュタイン)はいつもこうこぼした。「考え方が小さいし、行動も小さい。感じること、間違いをおかすことを恐れている。なにかを情熱と歓びをもって語ることに、関心を向けない。ピアノの演奏は危険なことだ。危険を恐れずに生きねばならない。目の前のチャンスに賭けるのだ。世界は卑怯ものが嫌いだ。つねに安全を求めてなんになる?誰がそんなことを望む?」