歌舞伎『勧進帳』歌舞伎座

歌舞伎の中でももっとも有名なこの演目、立見席が本当に「立ち」見になってしまった。

この演目は、富樫(菊五郎)と弁慶(吉右衛門)のやり取りが中心である。見せ場も数々あり、勧進帳の読み上げ、主君である義経の打ち据え、関所を通り過ぎてから後の富樫による宴席、六法を踏んでの退場などである。

隣に並んでいた外国人の娘が盛んにあくびを噛み殺していた。イヤホンガイドを使っていれば少しは違うのだろうけれど、さきほど見どころが多いといった言葉を翻すようだけれど、舞台は変わらず、動きも少なく、中心になるのは言葉のやり取りということで、残念ながら素で見るのでは抑揚の少ない舞台に見えたのだろうと思う。

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