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「清き女神(Casta Diva)」(ベッリーニ『ノルマ』)

難しいアリアだと思う。

ゆっくりと始まるオーケストラ伴奏、これが一回主旋律を弾ききり、改めて主旋律に帰ってきて歌が始まる。静かな歌い出しからドラマティックになり、また静かに、を繰り返す。

とりわけ、この曲というとミラノ・スカラ座での1960年9月の録音が印象的であるが、指揮者セラフィンはあくまでもゆっくりと演奏する。また、カラスの独特のざらつきのある声が、ノルマの覆い尽くすような慈愛に満ちた祈りを髣髴とさせている。

これが、チェチーリア・バルトリの場合、まったく違った表現方法となる。ドラマティックというよりも切なさや神々しさといった方が適切だろうと思う。

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