ラスベガス→マーセッド

■日程

午前 ラスベガス発

23:00 マーセッド着

■日記

昨夜は空調の音を除けばすばらしい睡眠環境だったが、またしても一睡もできなかった。だんだん手に負えなくなりつつあるようだ。

話は変わるが、アメリカ人のフランクさ、陽気さについてである。

ヤンキー気質というが、ストレスというものをあまり持たず、誰とでもコミュニケーションできる特質を持っている。これにあの高脂肪食さえなければずいぶん寿命も長くなるのではないか。

あまり自分を卑下することがない。太っていることも当たり前のことなのか。よい意味でself-confidenceがある。自分は自分、他人は他人なのだ。これは重要なことで、あまりにも生きかたを同じくしようとすると、日本のように創造性が乏しくなってくる。ロサンゼルスの空港に着いて思ったことだが、目的さえ達成できていれば見てくれは二の次なのだ。いろいろなイベントを行ってもいるが、見てくれではなくやることに意義があるものは手続きを簡素化してどんどん行っていくたくましさがある。そんな鍛えられ方をしているから臨機応変の対応も得意だ。国同士の交渉にも通じるものがあるのかもしれない。

また、最近の温暖化論議で言えば、日米を同列で考えるのはおかしい。あの大きな身体、あの広い住宅、あの大量の食事、これらはすべてアメリカの文化に根ざしているものであるからだ。

日本の細やかさは好ましいが、多様性を尊重するアメリカはある意味「生きやすい」。大学院での教育でも「あなたは何を考えるか」を大事にしているという。細かく詰めるだけの日本がかなう相手ではないと思う。

また、楽しむことを知っている。喜ぶことを知っている(ただし浪費家ではあるが)。こうした心性の違いは、株式の値動きにも影響を与えているのではなかろうか。

今日は、高速バスで一日がかりでヨセミテ国立公園のふもとにあるマーセッドまで向かう。86$もかかるので飛行機とそれほど違わないのではないかとも思う。

ネバダからカリフォルニアにかけてモハーベの岩石砂漠の風景がずっと続いた。たしかに道は通じており、電線などのインフラもあるけれども、基本的には不毛の地で人家も耕作地もない。

潅木、サボテンのような木がなだらかな起伏地にまばらに自生しているだけである。このような荒涼たる風景を見ることも珍しく、ゆったりとしたバス車内で眺めていた。

途中Mojaveが停留所となるがひとりのおばあちゃんが降りた。砂漠の中に空港があった。

【#16 ジェリービーンズ(ドライブイン)】

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【#17 砂漠の停留所(グレイハウンドバス)】

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【#18 砂漠の丘の風力発電装置】

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Bakersfieldがまず最初の乗換の地である。ジャンクションとなっているが、小さな街であり二時間の待ち合わせ時間バスデポを出てみたが、これといって大きな建造物や密集した住宅などがあるわけでもない。だが劇場もあり、小ぶりでまとまった住みやすそうな街であった。

【#19 ベーカースフィールドの街角】

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【#20 映画館(ベーカースフィールド)】

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二時間経ち、出発する段になって、運転手に確認すると、チケットはFresno乗換となっているが、Modestoまで直接行くという。そこで降車して、Mercedまで戻るのがいいだろうとのことだった。バスはBakersfieldに着いた際すでに満員であり、また冷房も強めだったことから少々つらい路程となった。

Modestoで本当に経由してくれるのか不安な部分もあったが、何とか経由してもらう。そしてMercedまで戻ったわけだが、到着は23:20だった。1軒のモーテルに何とかたどり着き、宿泊することとなった。