シカゴ→ワシントンD.C.

■日程

9:00 シカゴ・ユニオン駅着(City of New Orleans号)

17:35 シカゴ・ユニオン駅発(Capitol Limited号)

翌11:59 ワシントン・ユニオン駅着

■日記

シカゴ駅へは朝9時に到着する。直前まで大都市の偉容は伺えない。葦原のようなところをゆっくりとしたスピードで走りながら、ようやく高層ビル群が見えてくる。

思ったよりも近代的で機能的な街である。シカゴ・ユニオン駅から街へ踏み入れると、かつては世界一の高層ビルであったシアーズ・タワーがそびえ立っている。くろぐろとして平面的な、『2001年宇宙の旅』に出てくるモノリスのような無機質なビルである。観光名所というよりはビジネスのための、というところである。

【#11 アメリカ一の高いビルシアーズ・タワー】

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シカゴらしい、と思わせたのは、街を環状にめぐる「エル」という軌道である。近代的な鉄骨を組んだ高架上をガタガタいわせながら地下鉄のような銀色ボディの列車が走る。美しい街の中で、ここはむき出しの近代を感じさせた。

【#12 シカゴの街中の交通機関「L(エル)」】

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シカゴはミシガン湖の南岸にありウィンディ・シティと称される。冬は強風と低温で植物をはじめいろいろなものがが凍りついてしまう。だが今の時期は暑いぐらいで、湖岸の公園は人でにぎわっていた。公園には巨大でつぶれた球形の金属のモニュメントがあり、湖や公園を映し出していた。

【#13 ミシガン湖畔の公園で】

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セグウェイを利用する人も見受けられた。テレビでは見たことがあるが、実際に乗っているところを見たのははじめてである。なかなか軽やかに街を走っていた。

シカゴを「エル」や路線バスを利用してめぐり、街を一望したいと思い、高層のハンコックタワーに向かう。ビルに着いて展望フロアに向かうエレベーターに乗ろうとすると、その前に自分の写真を撮られるようになっている。ここで、何かの記念写真かと思い、そのままエレベーターに乗ってしまった。しかし、後から考えると、あれはワールドトレードセンターのテロ事件を受けて、誰がビルに上ったのか明らかにしておくためではないかとも考えられた。これも英語がよく聞き取りできないので仕方ない。

【#14 昔の水道塔とハンコック・タワー】

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【#15 ハンコック・タワーから観たミシガン湖

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壮麗なシカゴ・ユニオン駅から夕刻17:35のCapitol Limited号に乗車する。乗車前に、出札で誤ってこれよりも遅く出発するCardinal号の切符を購入してしまい、直前であわてて発券し直してもらった。発車ぎりぎりのきわどいタイミングだったが、これを逸してしまいCardinal号に乗車してしまうと、目的地であるワシントンDCには翌日の夜8時前ということになってしまう。Capitol Limited号だとワシントンDCは11時59分着であるから、同じ目的地であるのに到着時間は大幅に遅れることとなる。

アムトラックは、すでにホームに入線していても出発直前になるまで車両に乗車を許さないようになっている。列車はしばらくミシガン湖に沿って走り、夜を迎えた。前日に続き、夜行列車での移動となる。ちなみに座席車(coach)であり寝台車ではない。列車は走り、明け方にはピッツバーグの街の明かりがまぶしく車内に入ってきた。