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歌舞伎『第二十三回歌舞伎観賞教室』京都四條南座

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国立劇場ではずいぶん以前に参加したことのある「歌舞伎鑑賞教室」ですが、京都でも行われているんですね。

京都南座というと芸妓さん、舞妓さんがずらりと桟敷席に並ぶ、華やかな「顔見世」のイメージがあるのですが、それ以外にも年間2~3回程度の歌舞伎公演が行われているようです。

この鑑賞教室はチケットも大変お安く(3,000円)、この機会だからこそ南座を訪れたいという人も多かったのではないでしょうか。

南座の印象

まず、劇場の印象ですが、総座席数1,078席ということですから、東銀座の歌舞伎座の1,808席と比べ半分くらいのこじんまりとした劇場です。しかし、設えとしては格子状の天井が見事で、館内にはお食事処、休憩コーナーや売店などひととおりそろっており、それぞれが歌舞伎座とは違う雰囲気を持っています。内部は、なんというのか少し迷路めいたところがあります。階段の装飾などは銀座の教文館に似たところがあるなと思いました。座席やじゅうたんなどはさすがに老朽化が目につきました。これは新装なった歌舞伎座と比べてはいけないかも知れませんけれども。

■歌舞伎鑑賞教室について

さて、幕が開き歌舞伎鑑賞教室が始まります。

会場は京都らしく?着物を着た女性も多く、一方では中高生などの姿も見られ、ほぼ満席だったのではないかと思います。

■プログラム

  • 解説 南座と歌舞伎
  • 色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ)かさね

まず「解説 南座と歌舞伎」ですが、落語家の桂九雀さんによる面白く分かりやすい説明で、太鼓の音による情景の演出やセリの仕掛けなどについて説明がありました。最初にこの催しに参加している学校生徒の出席をとっていたのはご愛嬌でした。また、一般の人にも歌舞伎を楽しんでほしいという趣向だと思いますが、会場のお客さんで希望する女性が歌舞伎の衣装を身に付けるコーナーがあり、司会者の九雀さんに選ばれたウクライナの留学生の立候補女性が着替えののち黒い着物を着て登場し、喝采を浴びていました。

九雀さんの説明の後は、休憩をはさんで、舞踊狂言の『色彩間苅豆(かさね)』が上演されました。「間」という字にを「ちょっと」とふりがなを振るのが面白いですね。それとも「ちょっと」に「間」という漢字をあてたのか、それはわかりませんが・・・。

夏はもう少し先ですが、この演目は背筋の寒くなるような怪談話です。悪事が発覚し逃亡中の与右衛門は中村松江、そして恋人の腰元かさねは上方歌舞伎上村吉弥が務めました。吉弥さんはこの歌舞伎鑑賞教室の第1回から連続で出演しており、ご自身もホームページ上で「南座の歌舞伎鑑賞教室は私のすべて。この公演がなかったら、今の自分はなかったと思います。私にとっても勉強の場です」と語っておられました。私にとっても「美吉屋(みよしや)!」(「よっしゃ」と聴こえる)という掛け声も初めて聴くもので、清元の印象的な舞踊狂言でした。

全部で二時間程度(11:00~12:45)の短い内容でしたが、初めて訪れた南座の独特の雰囲気をたっぷりと味わうことができました。